メディカルツーリズム(医療観光)
「メディカル・ツーリズム」?日本でも最近になってやっと重い腰を上げ始めたところだ。実はアジア各国(シンガポール、タイ、インド、韓国等)では政府も支援に乗り出している期待大の産業。観光要素と医療サービスをうまい具合にマッチングさせたもので、外国人旅行者に幅広い医療サービスを提供しようという試み。もちろん、医療サービスだけでなくスパやエステといった健康サービスも盛んです。以下に各国の例をあげてみよう。
シンガポールでは
2000年には、15万人の外国人患者が訪れ、3億4,500万シンガポールドル(約206億円)の収益をもたらしました。さらに、2003年には23万人以上の外国人患者が様々な医療サービスをシンガポールで受け、その市場は4億1,500万シンガポールドル(約250億円)と拡大しました。2003年10月、シンガポールは、近隣諸国のみならず、急成長する中国やインドさらに中東からもメディカル・ツーリストを呼び込もうと、経済開発庁(EDB)、シンガポール観光庁(STB)とシンガポール国際事業団(International EnterpriseSingapore)が共同で“Singapore Medicine”というキャンペーン計画を打ち出しました。
国家を挙げてのキャンペーンの成果があって、2005年には37万4,000人(インドネシア人50%、マレーシア人11%)が訪れました。その後、着実にメディカルツーリスト数は増加し、2009年には66万5,380人に達し、18億シンガポールドル(約1090億円)の収益をもたらしたといわれています。メディカルツーリストの総数は、タイやインドには及ばないそうですが、患者1人あたりの収益率は非常に高いのが特徴だそうです。
お隣の韓国では
韓国政府は、2009年グローバルヘルスケア産業を次世代の新成長動力産業に指定して集中支援して、2009年5月1日に医療法を改正しました。外国人患者を対象として、医療機関等が医療観光の誘致と斡旋を可能とすることにより「外国人患者誘致事業」を促進しまして、その結果、2010年4月現在では、韓国政府保健福祉部(日本における厚生労働省に該当)に登録した医療機関は1,588カ所。韓国国内の医療機関の2.9%が登録。2009年における医療観光(メディカルツアー)目的で訪れる外国人患者数は約6万名。調査開始時の2007年から2009年の3年間で何と7.6倍にも膨れ上がったそうです。
また2009年の治療費としては、外国人患者の総診療収入は547億ウォン(約40億円)。患者1名あたりの平均診療費は94万ウォンで日本円で約7万円だったそうです。韓国国民の1名あたりの年間診療費が約80万ウォン(約6万円)といわれていますから、それを上回る結果となりました。そして、入院患者平均診療費は656万ウォン(約50万円)。韓国国内入院患者の平均診療費が217万ウォン(約17万円)といわれていますから、それと比較すると約3倍の高額医療費ということになります。
また、外国人の医療におけるトラブルに対応するため、韓国では、医療機関と患者が診療契約を締結しているそうです。契約内には、「裁判を起こす場合は、韓国の法律に従うこと、また、その他の方法としては、仲裁や調整にて解決すること」の内容が明記されています。韓国の政府機関KHIDIとしては、仲裁を勧めているようですが、今現在、そのような事例はないようです。
医療技術は最高水準と言われていますが、いずれにせよ外国での治療です。ご自身の大切な大切な身体の事、しかるべき信頼のおける機関なり、人なり、後々の事もよくよく考慮して選択しましょう。
10月初旬、訪韓予定なので「メディカルツーリズム」についても研究してくるつもりでおります。







